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本、映画、音楽の感想/レビューなど。

2008-01-01から1年間の記事一覧

豊田道倫@渋谷o-nest

15日、豊田道倫の新作『POP LIFE』のレコ発。ゲストにあらかじめ決められた恋人たちへと七尾旅人を迎えてのライブだった。どちらもはじめて見たのだけど、あらかじめ決められた恋人たちへの池永は格好からしてうさんくさい感じ。でも音には哀愁漂うやさしさ…

『WALL・E/ウォーリー』

お台場シネマメディアージュにて。いやー、ほんとおもしろかった!!見た人はみんなそうおもったに違いないけど、これは傑作!超王道な物語ながら、全編ものすごく丹念に作りこまれていて、大人も子供もじゅうぶんたのしめる作品に仕上がっている。さすがピ…

Cajun Dance Party@渋谷AX

かっこよかったー!Cajun Dance Partyねー、最近のバンドのなかではひさびさに結構好みかも、っておもっていた程度だったのが、ライブを見て一気にすきになってしまった。まだ17, 8歳とかってとにかく若いのが取りざたされがちだけど、その青臭さ、これから…

『幻影の書』/ポール・オースター

最近翻訳が出た、ポール・オースターの2002年作。飛行機事故で妻と2人の子供を失い、生きる気力をすっかり無くしていたデイヴィッド・ジンマーを救ったのは、ある一本の無声映画だった。映画の主演であり監督でもある人物、ヘクター・マンは過去に謎の失踪を…

『光車よ、まわれ!』/天沢退二郎

小説家にして詩人、そして宮沢賢治研究者でもある天沢退二郎によるファンタジー。巻末の“解説”で三浦しをんがこの作品に対する熱いおもいをほとばしらせているけど、たしかにこれは一風変わった、でも児童文学の良質なエッセンスが詰め込まれた小説だとおも…

さかなクンをリスペクトしよう!

俺はさかなクンをリスペクトすべきなのではないか。そうかんがえるようになったのは、柴崎友香特集の『文藝』で柴崎といしわたり淳冶(元SUPERCAR)が対談をしているのを読んだのがきっかけだった。対談のなかでいしわたりがカッコイイカッコイイって言って…

『トウキョウソナタ』

恵比寿ガーデンシネマにて。うん、評判通りおもしろかった!いまの東京における平凡な一家族の崩壊とその後のごくかすかな再生の兆しを描く、って感じの作品。まず脚本がいいし、香川照之をはじめとする役者陣の演技も光っている映画だったとおもうけど、そ…

『LOVE』/古川日出男

三島由紀夫賞受賞作。現代の東京を舞台とした、短編っぽい雰囲気を持った4つの物語と4つの間奏からなる小説だ。時間のあるポイントに的をしぼり、そこでの人々の刹那的な邂逅を描いた群像劇。手法的には、作中の人物が2人称の語り手として登場することだった…

『母は娘の人生を支配する――なぜ「母殺し」は難しいのか』/斎藤環

なかなか強烈なタイトルの本だけど、興味深く読めた。母ー娘という関係性のなかで生じる支配ー被支配の問題、女性独特の身体感覚や母性といった要素を中心に、「母殺しの不可能性」がどうように成立しているのか、を解き明かしていこうとする母娘論。論の展…

『ルー・リード/ベルリン』

吉祥寺バウスシアターにて。『ベルリン』は、ルー・リードが1973年に発表し、しかし商業的な失敗のためかライブではずっと封印されていたアルバム。その『ベルリン』が、33年の時を経た2006年のニューヨークで完全再現されることになって、そのときのライブ…

『ブーリン家の姉妹』

吉祥寺バウスシアターにて。期待を裏切らない完成度の映画で、よかったなー。舞台は16世紀イングランド。ヘンリ8世の2番目の妃にしてエリザベス1世の母親として有名なアン・ブーリンには妹メアリーがおり、じつは彼女もヘンリの寵愛を受けていた…!って話を…

『ボディ・アンド・ソウル』/古川日出男(その2)

ボディ・アンド・ソウル (河出文庫)作者:古川 日出男河出書房新社Amazon『ボディ・アンド・ソウル』の語り手は、作家本人をおもわせるフルカワヒデオ、であるので、かなりストレートに気持ちや意見を吐露しているように感じられる文章が多い。古川日出男の他…

『ボディ・アンド・ソウル』/古川日出男

小説家であるフルカワヒデオ自身を語り手として、日常のいろいろ――食べ、飲み、散歩し、妄想し、語り、書き、読み――がどんどん描かれていく小説。その語りはひたすらに饒舌で、とにかくエネルギッシュだ。書かれている内容はいっけん日記風でありながらも、…

『羽生 「最善手」を見つけ出す思考法』/保坂和志

9月に旅行していたときだったかな、ネカフェのテレビで、NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』が棋士の羽生善治と森内俊之の名人戦を特集していたのを見たのだった(たぶん再放送のやつ)。番組のなかで、羽生は、「一生かかって自分の将棋をつくっていく…

『聖家族』/古川日出男

これはすごかった!おもしろいとかおもしろくないとか言うよりも、まず、すげえ!って言いたくなる小説。だいいち、分厚すぎるし(二段組みのくせに700ページオーバー!)、細かい特徴、気になる要素を挙げていったらキリがないけど、読んでいくうちに、最早…

涙がちょちょ切れるぜバトン

日記の文章がいつもとっても素敵な、id:hatooonさんからバトンをいただきました!わーい、ありがとうございます!!―最近流したのはいつ? またその理由は? 9月末だなー。ちょっと昔にあった悲しいできごとをおもい出しながらぼんやり闇を見つめているうち…

Radiohead@東京国際フォーラム

ツアー最終日、東京国際フォーラムにて。レディオヘッドかー、高校生のころならともかく、最近あんまり聴かなくなっちゃったけどな…、なんて、わりと低めのテンションで臨んだライブだったけど、いやいや、素直にたのしめたし、本当にかっこよかった!席が2…

『くっすん大黒』/町田康

俺は、メディアに露出多くしている作家、というのをあまり信用しておらず、だからパンク歌手などといった肩書きのついた作家である町田康なんて、どうせパンクと言いつつもその実サブカル好きに媚を売った腑抜け野郎に違いないのであって、自分には関係ない…

『イントゥ・ザ・ワイルド』

川崎109シネマズにて。そして新宿テアトルタイムズスクエアにて。2回見た。原作のノンフィクション、『荒野へ』を読んだときから期待していたけれど、真摯な問いかけと包み込むようなやさしさ、恥ずかしくなるようなまっすぐさとを併せ持った完成度の高い作…

『テネイシャスD 運命のピックをさがせ!』

吉祥寺バウスシアターにて。いやー、まじくだらなかったー!!正直、俺がいままで映画館で見た映画のなかで最もくだらない部類に入る作品だとおもった。映画を構成しているのは中学生、いや小学生レベルのストーリーと、これまた小学生レベルの下ネタ、そし…

サヨナラ・サマー・イズ・オーバー

9.22 卒論のための資料をまとめたり、いまさら本をアマゾンに注文したり、いろいろと雑事をこなす一日。夕方はバイト。9.23 きょうも図書館に資料を借りに行く。さて、いいかげん構成をしっかりかんがえ始めないとまずい。早稲田松竹に映画を見に行きたいけ…

Is something wrong she said of course there is

9.9 『イントゥ・ザ・ワイルド』でサントラを担当していたのは、パール・ジャムのエディ・ヴェダーだった。それで、パール・ジャムのアルバムをひさびさに聴いていたら、高校生のころのことをいろいろとおもい出した。すげーすきだったんだよなー、昔。なん…

『囚人のジレンマ』/リチャード・パワーズ

アメリカ人作家、リチャード・パワーズが1988年に出した第2作。デビュー作の『舞踏会へ向かう三人の農夫』と同様に長大かつ複雑な小説で、やっぱりむちゃくちゃおもしろい。ひとことで内容やプロットを説明できないところ、ややこしいことば遊びや謎かけを次…

『素晴らしき哉、人生!』

DVDで。これは文句なしに名作!っておもったなー。映画全体からにじみ出るポジティブ感に、どうしたってあたたかい気持ちにさせられてしまう。生きることに希望を失い、自殺を図ろうとする男の前に、ひとりの天使が現れる。僕なんか生きていてもしょうがない…

CIBICCOさん

9.7 朝の6時前、姫路のネカフェを出て近くの銭湯へ。そこでなんかいろいろあって、その筋の方に絡まれた。相手は2人。更衣室で半裸で(ハンドタオルだけ股間の上に置いた状態)座らされて、咥え煙草で睨めつけられたり恫喝されたりしたときには、さすがにち…

砂丘は巨大なホリゾント

9.6 6時頃ネカフェを出て、半過ぎのとっとりライナー(快速)に乗り込む。押しボタン式のドア。これから朝練、って中学生とかがいるくらいで、車内は空いている。ようやく身体が旅モードに入ってきた感じなのに、もう半分は終わっちゃったんだ…、とかおもう…

Tottori Dunesに行ってきたZE!!

9.5 朝6時過ぎに岡山を発ち、倉敷へ。古きよき町並み、って感じの美観地区をうろうろする。朝の澄んだ空気が気持ちいい。店なんかはもちろんひとつも開いていないけど、その代りに静けさを十分に吸い込んで満足。学校に向かう高校生たちは、みんなチャリに乗…

ビギン・ザ・ビギン

9.3 今夜からちょっと旅に出るので、昼のうちにいろいろと用事をこなしておく。銀行にVISAカードの支払いの振込みに行ったら、案外手元に金が残っていないことに気がついて、焦った。金はないけどとりあえず旅行の準備をして、きのうのBBQの余りの肉・野菜を…

待てど暮らせどサマー・ソフト

8.29 昼からバイトで、夕方ツタヤでいろいろレンタルして帰宅。あ、あと、9月に砂丘に行くつもりなので、植田正治関連の本を買ってきた。夜だけ雷雨、っておかしな天気がもう何日も続いている。深夜、もやもやさまぁ〜ずを見て、メールなどしつつ『中原昌也…

『ダークナイト』

ダークナイト (字幕版)発売日: 2013/11/26メディア: Prime Video立川シネマ・ツーにて。あちこちでやたらと絶賛されているこの映画だけど、うーん、俺はあんまり惹かれなかったな…。たしかに退屈はしなかったけど、そんなプッシュしたいって程じゃないってい…