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本、映画、音楽の感想/レビューなど。

本-技術・産業

『AI分析でわかった トップ5%の社員の習慣』/越川慎司

著者のクライアント企業25社の協力を得て、人事評価でトップ5%に該当する社員の行動を記録、AIと専門家にて分析を行い、トップ5%の社員の共通点や、彼らと95%の一般社員とで、どんな違いがあるのか、を抽出した、という一冊。 AIで優秀な社員の習慣を分析…

『誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち』/スティーヴン・ウィット

従来の音楽ビジネスが崩壊していく季節の様子を、①mp3の産みの親であるドイツ人技術者、②音楽業界のトップエグゼクティブ、③ユニバーサル・ミュージックのプレス工場からCDを盗み出しては違法海賊サイトに音源をアップしまくった若者、という三者の物語を通…

『わたしだけのおいしいカレーを作るために』/水野仁輔

カレー研究家の著者による、「わたしだけのおいしいカレー」を作るための一冊。カレー調理における注意点やコツ、スパイスの選び方、そもそもカレーのおいしさとは何か、そして自分でカレーを作る際、どんなカレーを目指すべきなのか、などなどについて書か…

『フリー <無料>からお金を生みだす新戦略』/クリス・アンダーソン

『WIRED』誌の編集長だったクリス・アンダーソンによる2009年の著作。10年も前の本だけれど、書かれている内容はいまなお進行中のものばかり。アンダーソンの洞察力はすごいな、と感じ入った。 アンダーソンは、20世紀のマーケティング手法にも「フリー」(…

『戦略読書日記 本質を抉りだす思考のセンス』/楠木建

楠木は、昨今のビジネス書は「スキル」を追求することに傾斜しているが、戦略そのものを作成し、商売を組み立てていく経営者の仕事に必要なのは、「スキル」ではなく、「センス」だと言う。楠木によれば、「センス」とは、「文脈に埋め込まれた、その人に固…

『サブスクリプション ―― 「顧客の成功」 が収益を生む新時代のビジネスモデル』/ティエン・ツォ

サブスクリプション・モデルがどのように産業を変化させているか、そして、サブスクリプション・モデルをどのようにして企業に適用していくべきか、について具体的な方策が語られている一冊。かなりよくまとまっていて、サブスクリプション・ビジネスの現状…

『ゼロ・トゥ・ワン』/ピーター・ティール

ピーター・ティールがスタンフォード大学の学生向けに行った「起業論」の講義をベースに書かれた一冊。ティールは、自身が採用面接を行う際、「賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?」と質問するという。なかなか難しい質問だが、これに対…

『直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN』/佐宗邦威

カイゼン思考、戦略思考、デザイン思考に次ぐ、「ビジョン思考」なるものを提唱する一冊。佐宗によれば、「ビジョン思考」とは、個人の関心、妄想といった内発的動機からスタートして創造性をドライブし、直感と論理とを結びつけるような思考法、であるらし…

『仕事は楽しいかね?』/デイル・ドーテン

「頭がいい人がするいちばん愚かな質問は、『あなたは5年後、どんな地位についていたいですか?』だ」という、自己啓発系ビジネス本。一般的に、「1年後、5年後といった長期的な目標設定をする」、「生きる姿勢を変え、ビジョンを持ち、それに向かって計画的…

『センスメイキング 本当に重要なものを見極める力』/クリスチャン・マスビアウ

今日、ビジネスの世界でもっとも重要視されているのはSTEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)やビッグデータ、アルゴリズム思考といった、いわゆる理系の知識だと言えるだろう。現代はデータ至上主義の時代だ、と言ってもいいかもしれない。…

『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』/松尾豊

「人工知能」という用語は一般に広く用いられているけれど、現時点では、人間の知能の原理を解明し、それを工学的に実現する、というような意味での人工知能は、まだどこにも存在していない。昨今の製品やサービスでよく言われている「人工知能」というのは…

『アラン・ケイ』/アラン・カーティス・ケイ

アラン・ケイ (Ascii books)作者: アラン・C.ケイ,Alan Curtis Kay,鶴岡雄二出版社/メーカー: アスキー発売日: 1992/04メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 69回この商品を含むブログ (48件) を見る アラン・ケイは、メインフレーム主流の時代に、個人で使…

『ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える』/ビクター・マイヤー=ショーンベルガー、ケネス・クキエ(その3)

データを2次利用することができるビッグデータの時代には、リスクの性質がこれまでとはまるで異なるものになってしまう、ということは前回のノートで見た通りだ。 となると、リスク管理の方法としても、現在行われているような、「告知に基づく同意」――収集…

『ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える』/ビクター・マイヤー=ショーンベルガー、ケネス・クキエ(その2)

前回のノートでは、ビッグデータとはいかなるもので、それによってどのような変化がもたらされようとしているのか、そして、そこから利益を引き出そうとする際にはどんなことに留意すべきか、といったことをまとめてみた。では、ビッグデータの革命によって…

『ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える』/ビクター・マイヤー=ショーンベルガー、ケネス・クキエ(その1)

タイトル通り、「ビッグデータ」とはいったいいかなるもので、それがこの世界に引き起こす影響とはどのようなものであるのか、について書かれた一冊。「そもそもビッグデータとは何なのか」、「ビッグデータの時代におけるデータの価値と、それを利用したビ…

『クリエイション・レコーズ物語』/パオロ・ヒューイット

2000年1月、プライマルスクリームの『エクスターミネーター』リリースをもってその歴史に終止符を打った、クリエイション・レコーズ。この本は、その直後に、レーベルの主催者であるアラン・マッギーをはじめとした関係者に取材をし、その結果をまとめたもの…

『ウェブ時代をゆく――いかに働き、いかに学ぶか』/梅田望夫

うーん、熱い。オプティミズムが貫かれたビジョンや性善説につくことの重要性を説きつつ、サバイバルすることがなによりだいじ、って姿勢はとても納得できるし、好感がもてる。読んでいると、ついついテンションが上がってしまう。梅田氏はなかなか大したア…

『なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?』/吉田典生

この本で書かれているのは会社組織の話だったけど、2年ほど前に読んだときに、あーこれっていろいろ応用がききそうだな、とおもっていろいろメモしたりなんかしていて、それをさっき見つけた。今日は、ちょっとそのメモからまとめてみようとおもう。 この本…