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本、映画、音楽の感想/レビューなど。

2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『僕の妻はシャルロット・ゲンズブール』

DVDで。これ最高!全体的にツボすぎて、もうわらいまくった!シャルロット・ゲンズブールの実の夫、イヴァン・アタルが監督・主演で、妻が有名女優である、ってことのいろいろな悩みを描いた自己パロディ風コメディ。この映画のいちばんの魅力は、やっぱりシ…

『ティンブクトゥ』/ポール・オースター

うーん、オースターの小説にしては少し物足りなかったかも。俺がオースターの作品でおもしろいとおもうのは、(『偶然の音楽』とか、『ムーン・パレス』みたいな)“肉体/精神的にぎりぎりの極限状態におかれた主人公の思考がスパークして、なんだかよくわか…

『ベルカ、吠えないのか?』/古川日出男

古川日出男の小説の、ケレン味に満ちたキメキメな文章、大仰な感じが俺はどうも得意じゃない。いやー、そんな盛り上がられても…、とかおもっちゃったりして、テンションがうまくついていけないのだ。ただ、これは犬たちを描いた作品だ。犬ってやっぱワイルド…

『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』/佐藤友哉

佐藤友哉のデビュー作。俺はいわゆるメフィスト系の小説っていうのをちょっと苦手にしていて、でも、今より年をとったらさらに手に取りにくくなるに違いないとおもったので…、って、読み始めた動機はあまりポジティブとは言えない感じだったのだけど、これは…

『アイム・ノット・ゼア』

渋谷シネマライズにて。やっぱりディランかっこいいよー!って言いたくなる映画だった。6人の俳優たちが、ボブ・ディランのいろいろな気質を象徴するようなキャラクターを演じていく。ケイト・ブランシェットのディランっぷりは話題になっていたけど(中性的…

『また会う日まで』/ジョン・アーヴィング(その2)

アーヴィングの『また会う日まで』の主人公、ジャック・バーンズの幼い頃からの口癖に、「おー」というのがある。ジャックの「おー」は、周囲の世界に対する驚きや、自分の働きかけとはほとんど関係なく世界が動いていくことへの無力感みたいなものを表現し…

『1973年のピンボール』/村上春樹

何年ぶりかに読み返したけど、うーん、やっぱりこれもいい小説!俺は村上春樹は初期の作品がすきだなー。いろんな意味でイタい感じも含めて。『風の歌を聴け』に続く、「僕」と「鼠」の物語なんだけど、前作と比べるとずいぶん感傷的だし、乾いた感じよりは…

『風の歌を聴け』/村上春樹

高校生のころの俺のバイブルだったこの小説を久々に読み返していたんだけど、自分がこの作品からどれだけあからさまに影響を受け、方向づけられてきていたか、ってことにいまさら気がついて本当にびっくりした。いままで自分の頭でかんがえたことなんて何ひ…

性格バトン

miblgさんからバトン(id:miblg:20080427)いただきましたー!ありがとうございます!!●何型 O型。あー、やっぱりO型なんだー、とかよく言われる…。俺の周囲のO型男子はことごとくモテない気がするのだけど、それはきっと、この「あー、やっぱり…」の部分に関…

『地下室の手記』/フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー

下級官吏である主人公は、長年勤めた役所を辞め、“地下室”と呼ぶアパートの一室に閉じこもっている。彼は外界との関わりを断って、ひたすら自身の内面を手記として書きつけていっているのだ。その思考は、自身の内面をぐるぐると回り、疑い、傷つけながら、…