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本、映画、音楽の感想/レビューなど。

2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『オラクル・ナイト』/ポール・オースター

青いノートに小説を書きつける男の物語。メタフィクション、偶然の連鎖、作中作といったオースター的手法が洗練された一作だ。ケレン味溢れる筆致を楽しみつつ読んだが、初期作の圧倒的な切実さは薄れた印象も

「小波瀾」/アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ

チェーホフ「小波瀾」読後メモ。母の恋人に秘密を打ち明けてしまう少年アリョーシャ。子供の感じをいちいち正確にとらえる描写と、思わず笑ってしまう会話のリアリティが楽しい短編を読む

Date Course Pentagon Royal Garden@日比谷野外大音楽堂

10月9日、土曜日。みんなが待っていたDCPRGの復活ライブは、じつにハードな天候の下で行われた。ひとことで言って、豪雨。ふたことで言うなら、防水仕様のアウターを着ていてもなお雨が肌まで染み込んでくるような大雨、だった。もうその時点で記憶に刻みつ…

『音楽』/三島由紀夫

ある日、精神分析医の汐見のもとを訪れた美しい患者、麗子。彼女は「音楽が聞こえない」と言うのだが…! 昼メロ風のプロットを用いて、性の深遠さ、神聖さに近づこう、という感じの、バタイユ臭がぷんぷんする一作。「わたくし、音楽が聞こえませんの」に始…

「かき」/アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ

極限の空腹が生んだ、見たこともない「かき」への想像力が楽しすぎる短編。美味しそうな妄想から一転、「おお、いやだ!」と悶絶に至る文章のグルーヴ感が素晴らしい。9ページに凝縮されたチェーホフ流ユーモアの快作

「嫁入り支度」/アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ

没落貴族の母娘が、訪れるはずのない未来のためにドレスを縫い続ける。嫁入り支度に積み上がったトランクたちは、ユーモアの中にもどこかホラー的なムードを感じさせる