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本、映画、音楽の感想/レビューなど。

2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『魂の労働 ネオリベラリズムの権力論』/渋谷望(その2)

魂の労働―ネオリベラリズムの権力論作者: 渋谷望出版社/メーカー: 青土社発売日: 2003/10/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 88回この商品を含むブログ (94件) を見る 2章から8章においては、新自由主義的な言説とそれがもたらす効果について、さまざま…

『魂の労働 ネオリベラリズムの権力論』/渋谷望(その1)

現在の新自由主義社会で作動している権力ゲームの内実を分析し、そのなかでもとくに「労働」とはいかなる意味を持ったものになっているのか、ということについて語られた一冊。買ったのは大学生の頃(8年くらい前)だけれど、最近ようやく読み終えたので、簡…

『チャイルド・オブ・ゴッド』/コーマック・マッカーシー

チャイルド・オブ・ゴッド作者: コーマック・マッカーシー,Cormac McCarthy,黒原敏行出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2013/07/10メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (22件) を見る マッカーシーの1973年作。長編としては3作目、『すべての美しい…

『精神疾患とパーソナリティ』/ミシェル・フーコー

精神疾患とパーソナリティ (ちくま学芸文庫)作者:ミシェル・フーコー,中山 元,Michel Foucault筑摩書房Amazon フーコーの最初の著作。精神の病は身体の病とはどのように異なるのか、どのような人が精神疾患を患っていると言えるのか、通常の人間と狂者との境…

『オズワルド叔父さん』/ロアルド・ダール

ダールの長編。オズワルド叔父さんなる男――「鑑定家、陽気なお人好し、蜘蛛と蠍とステッキの蒐集家、オペラ愛好家、中国磁器の権威、女たらし、それにたえて偉大なる姦夫でなかったためしはない」男――がいかにして巨万の富を築くに至ったか、についての物語…

『ラヴ・ストリームス』

ラヴ・ストリームス [DVD]出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン発売日: 2013/07/03メディア: DVDこの商品を含むブログ (4件) を見る 早稲田松竹にて。 結婚生活が破綻した後、破天荒な生活を送っていた弟(ジョン・カサ…

『こわれゆく女』

こわれゆく女 2014年HDリマスター版 [DVD]出版社/メーカー: キングレコード発売日: 2018/08/08メディア: DVDこの商品を含むブログを見る 早稲田松竹にて。子供たちを実家に預け、ひさしぶりに夫婦ふたりで夜を過ごす予定だったニック(ピーター・フォーク)…

『ソーラー』/イアン・マキューアン

ソーラー (新潮クレスト・ブックス)作者: イアンマキューアン,Ian McEwan,村松潔出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/08メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (4件) を見る ちび、でぶ、はげでジャンクフードと女が大好き、ノーベル賞を受…

『ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える』/ビクター・マイヤー=ショーンベルガー、ケネス・クキエ(その3)

データを2次利用することができるビッグデータの時代には、リスクの性質がこれまでとはまるで異なるものになってしまう、ということは前回のノートで見た通りだ。 となると、リスク管理の方法としても、現在行われているような、「告知に基づく同意」――収集…

『ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える』/ビクター・マイヤー=ショーンベルガー、ケネス・クキエ(その2)

前回のノートでは、ビッグデータとはいかなるもので、それによってどのような変化がもたらされようとしているのか、そして、そこから利益を引き出そうとする際にはどんなことに留意すべきか、といったことをまとめてみた。では、ビッグデータの革命によって…

『ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える』/ビクター・マイヤー=ショーンベルガー、ケネス・クキエ(その1)

タイトル通り、「ビッグデータ」とはいったいいかなるもので、それがこの世界に引き起こす影響とはどのようなものであるのか、について書かれた一冊。「そもそもビッグデータとは何なのか」、「ビッグデータの時代におけるデータの価値と、それを利用したビ…