『素晴らしき哉、人生！』

DVDで。これは文句なしに名作！っておもったなー。映画全体からにじみ出るポジティブ感に、どうしたってあたたかい気持ちにさせられてしまう。

生きることに希望を失い、自殺を図ろうとする男の前に、ひとりの天使が現れる。僕なんか生きていてもしょうがない、もうこの際いなくなったって…、と自棄になった男に対し、天使は個人が他の個人の生に対してどのように影響を与えているのか、それがいかに重みを持っているのか示そうとするのだが…！

ごく単純な物語だし、その語り方も本当にシンプル過ぎるくらいシンプルなんだけど、てらいのなさがこっちの心を無防備にしてくるから、ついうるうるきてしまう。どんな人の生も周囲の人びとに大きな影響を与えているんだ、ってテーマは、こうやってことばで書いてみても陳腐でださいだけだけだし、昔ながらの、何度も繰り返し描かれてきたモチーフではあるのだけれど、それをまっすぐに描き出す姿勢はやっぱり胸に迫るものがある。すっごいやさしいんだよなー、視線が。まさに慈愛のまなざし。

ラストの幸福感溢れるようすなんかは本当に素晴らし過ぎて、うわー、これむちゃくちゃいい映画じゃん…、って見ながらひたすらおもっていた。アメリカでは毎年のようにクリスマス前にテレビで流れる定番の作品らしいけど、これなら何回見たっていいよなー。俺もDVD買う。