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本、映画、音楽の感想/レビューなど。

映画

『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』

DVDで。2015年、感染者がどういうわけか自殺してしまうという謎のウイルスが世界中に蔓延していた。"レミング病"と呼ばれるこの致死ウイルスの働きを抑制する方法はただひとつ、あるノイズミュージシャンの奏でる音楽を聴くことだけなのだという…!って、設…

『カールじいさんの空飛ぶ家』

109シネマズMM横浜にて。とにかくていねいに作り込まれた感のある、いい映画だった。あんなのぜったい泣いちゃうよ!やばいよ!ってさんざん話題になっていた冒頭8分間のインパクトはたしかに凄くて、俺は泣きこそしなかったものの、そのクオリティの高さに…

『曲がれ!スプーン』

新宿バルト9にて。このタイトルすき!しかもエスパーとかがいっぱい出てくるコメディってぜったいたのしいに決まってるじゃんね!っておもって見に行ったのだけど、かなり小粒な、映画っていうよりはTVドラマに近い感じの作品だった。と言っても、ぜんぜんつ…

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

DVDで。去年の春に映画館でも見たので、見るのは2度目になるのだけど、またしてもすっかりやられてしまった。俺はポール・トーマス・アンダーソンの映画にはずれなし!とおもっているくらいのファンだけど、ここまで圧倒的な迫力をもった作品っていうのはい…

『サマーウォーズ』

サマーウォーズ発売日: 2018/04/25メディア: Prime Videoこの商品を含むブログ (2件) を見る吉祥寺バウスシアターにて。映画館に行くのがかなり久々だったせいか、劇場の雰囲気に妙にわくわくしながら見てしまった。ポップで明るい、シンプルながらもていね…

はてなダイアラー映画百選(『黒猫・白猫』(その2))

黒猫・白猫 スペシャル・エディション [DVD]出版社/メーカー: キングレコード発売日: 2009/12/09メディア: DVD購入: 3人 クリック: 17回この商品を含むブログ (18件) を見るすっかり遅くなってしまったのだけど、(申し訳ないです…)id:room_42さんからいた…

『スクール・オブ・ロック』

DVDで。見るのは2度目だけど、やっぱり最高すぎる…!生き生きと動く子供たちに、生き生きと動きすぎるジャック・ブラック。そしてロック!ってもう、出てくる要素のことごとくが俺の心のドアをノックしまくりなわけで、こんな作品を見せられたら幸せになるし…

『エレファント』

DVDで。アメリカのコロンバイン高校での銃乱射事件をモチーフにして作られたこの映画で描かれるのは、なんとも救いのない物語だ。いや、物語っていうのは少し違うかな。なにしろこの作品にはほとんど描写しかないのだから。とにかくカタルシスとかストーリー…

『レスラー』

新宿テアトルタイムズスクエアにて。すっごくいい映画!ドキュメンタリーっぽい映像で映し出されるひとりのレスラーの生きざまやその感情があまりにリアルで、本当に胸が詰まった。これはみんな泣いちゃうよなー。プロレスラーであること、ってちょっと特殊…

『パリ、テキサス』

DVDで。高校生のころにはじめて見て以来、自分のなかで最高の映画のひとつであり続けてる作品で、もう何度も何度も見ているわけだけど、ひさびさに見てもやっぱり素晴らしかった!とにかく全編通して隙がない、って言っていいくらいに映像が美しく、とても静…

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』

吉祥寺バウスシアターにて。いやー、前評判をなんとなく聞いてはいたけど、たしかにこいつはすごかった!前作『序』はTV版のていねいなリメイク、リマスターって感じだったけど、今回はもはやリメイクっていうかなんていうか、もうもうかなり感触の違う、斬…

『ミルク』

吉祥寺バウスシアターにて。見たのはもう1か月くらい前のことなんだけど、なかなかよかった。1970年代アメリカで、ゲイであることを初めて公言して一大ムーブメントを引き起こした政治家、ハーヴェイ・ミルクの姿を描いた作品。話そのものも構成もごく…

『チョコレート・ファイター』

新宿ピカデリーにて。こいつはまじですごかった!とにかくアクションで魅せまくる映画で、キレキレな身体の動きに俺はすっかり夢中になってしまった。ストーリーなんかはもうほんとにどうでもいい感じなんだけど(ちょいダーク目なのが難と言えば難かも)、…

『スラムドッグ$ミリオネア』

新宿武蔵野館にて。ようやく見れた。前評判どおりの、ポジティブで肯定的な力を持った映画だった。正直言って、ほんとに後半になるまでは、期待していたほどすきな感じじゃないなー、なんておもっていたのだけど、でもやっぱり最後の問題が出題されたときに…

『ウェディング・ベルを鳴らせ!』

渋谷シネマライズにて。エミール・クストリッツァの新作!!ってことで、本当にむちゃくちゃ期待して見に行ったのだけど、うーん、まあまあってところだったかなー。 とはいえ、俺の場合はクストリッツァの作品に対する期待値が大きすぎるからそんな反応だっ…

『チェンジリング』

吉祥寺バウスシアターにて。うーん、よくできている映画には違いないのだけど、個人的にはあまり響いてこなかった気がする。わりと周囲では高評価だったけどな…。 1920年代のL.A.で起きた事件をもとにした、公権力とある個人との戦いの物語、っていうのをベ…

『ハルフウェイ』

新宿バルト9にて。高校生カップルの心の機微を描いた、って感じの、ありがちかつシンプルな映画。北川悦吏子の監督デビュー作ということで、もしかしたら微妙かも…なんて覚悟していたのだけど、なんだか結構気に入ってしまった。 全体としては、よくもわるく…

『潜水服は蝶の夢を見る』

DVDで。評判通り、いい映画、って感じのする作品。題材であるロックトイン・シンドロームに真摯に向き合う姿勢がいいなーとおもった。 主人公はある日突然、全身が麻痺してしまう奇病にかかり、動かせるのは左目オンリー、って状態に陥ってしまう。そんな、…

『デス・プルーフ in グラインドハウス』

DVDで。はじめだらだらなかだらだらで、ラスト20分くらいに圧倒的な爽快感が訪れる、っていうタランティーノのおもしろ映画。本来はロドリゲスの『プラネット・テラー in グラインドハウス』との2本立て作品だったわけで、2本を続けて見てこそ真価を発揮でき…

『チェ 28歳の革命』

吉祥寺バウスシアターにて。ひとりの人間というより、ひとりの革命家としてのゲバラを描いた、って感じの映画。派手さはないけど、誠実な作風、という印象だった。武力闘争による反政府運動にきれいごとはないこと。ゲバラはまっすぐな理想主義者だが、カス…

『シャイン・ア・ライト』

吉祥寺バウスシアターにて。ストーンズの2006年のライブをスコセッシが撮影したライブ映画で、とにかく音がいいし、映像がいい!"Jumpin' Jack Flash"で始まるライブのオープニングから、もうひたすらたのしすぎる!!ただ、こんなにつんのめるような腰にき…

『今宵、フィッツジェラルド劇場で』

DVDで。ロバート・アルトマンの遺作となった、ものすごくまったりとしたコメディ映画。こういうの、結構すきだなー。ミネソタ州セントポールのフィッツジェラルド劇場では、毎週「プレイリー・ホーム・コンパニオン」という音楽バラエティラジオ番組の公開生…

『ミスティック・リバー』

物語冒頭で子供のころの3人がおかれた状況は、最後まで変わることはない。となると、子供のころに受けた傷がその後の人生すべてに影を落とすこと、過去がいつまでも追ってくるっていうことの恐ろしさ、やるせなさこそがふつうは作品の中心主題になってくる…

『WALL・E/ウォーリー』

お台場シネマメディアージュにて。いやー、ほんとおもしろかった!!見た人はみんなそうおもったに違いないけど、これは傑作!超王道な物語ながら、全編ものすごく丹念に作りこまれていて、大人も子供もじゅうぶんたのしめる作品に仕上がっている。さすがピ…

『トウキョウソナタ』

恵比寿ガーデンシネマにて。うん、評判通りおもしろかった!いまの東京における平凡な一家族の崩壊とその後のごくかすかな再生の兆しを描く、って感じの作品。まず脚本がいいし、香川照之をはじめとする役者陣の演技も光っている映画だったとおもうけど、そ…

『ルー・リード/ベルリン』

吉祥寺バウスシアターにて。『ベルリン』は、ルー・リードが1973年に発表し、しかし商業的な失敗のためかライブではずっと封印されていたアルバム。その『ベルリン』が、33年の時を経た2006年のニューヨークで完全再現されることになって、そのときのライブ…

『ブーリン家の姉妹』

吉祥寺バウスシアターにて。期待を裏切らない完成度の映画で、よかったなー。舞台は16世紀イングランド。ヘンリ8世の2番目の妃にしてエリザベス1世の母親として有名なアン・ブーリンには妹メアリーがおり、じつは彼女もヘンリの寵愛を受けていた…!って話を…

『イントゥ・ザ・ワイルド』

川崎109シネマズにて。そして新宿テアトルタイムズスクエアにて。2回見た。原作のノンフィクション、『荒野へ』を読んだときから期待していたけれど、真摯な問いかけと包み込むようなやさしさ、恥ずかしくなるようなまっすぐさとを併せ持った完成度の高い作…

『テネイシャスD 運命のピックをさがせ!』

吉祥寺バウスシアターにて。いやー、まじくだらなかったー!!正直、俺がいままで映画館で見た映画のなかで最もくだらない部類に入る作品だとおもった。映画を構成しているのは中学生、いや小学生レベルのストーリーと、これまた小学生レベルの下ネタ、そし…

『素晴らしき哉、人生!』

DVDで。これは文句なしに名作!っておもったなー。映画全体からにじみ出るポジティブ感に、どうしたってあたたかい気持ちにさせられてしまう。生きることに希望を失い、自殺を図ろうとする男の前に、ひとりの天使が現れる。僕なんか生きていてもしょうがない…