DVDで。ロバート・アルトマンの遺作となった、ものすごくまったりとしたコメディ映画。こういうの、結構すきだなー。
ミネソタ州セントポールのフィッツジェラルド劇場では、毎週「プレイリー・ホーム・コンパニオン」という音楽バラエティラジオ番組の公開生放送が30年以上続けられていた。だが、ラジオ局はとうとう大手資本に買収、番組も打ち切りが決まってしまって、今夜が最終回。映画で描かれていくのは、そんな劇場最後の一夜に起こるいろいろだ。
群像劇のコメディなのだけど、登場人物たちがいちいち魅力的なのがたのしい。番組の名司会者、中年姉妹デュオ、プレイボーイなおじいちゃん、無駄にノワールな保安係、下ネタの歌ばっかり歌うカウボーイ。みんなそろってまったりとして、あんまりぱっとしていない、でもシニカルじゃない、ってムードがすごくよかった。まあとくに何が起こる物語でもないんだけど、独特の軽やかさとレトロな雰囲気、ちょっとした悲喜劇とたのしい音楽とがあって、いいんだなー。うーん、古き良きアメリカって感じだねー、なんて、ずっとおもいながら見ていた。