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本、映画、音楽の感想/レビューなど。

2026-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

原作未読での感想。観客を楽しませる要素が全編に凝らされた、手堅い大作エンタメ映画だった。よくできているし、最後まで退屈しないで見られるのだが、「これを伝えたい」という強い意志のようなものはいまいち感じられない作品でもあった

『女たち』/桜井鈴茂

村上春樹とブコウスキーの影響を多分に感じさせる短編集。だが、なんというか「めっちゃ共感できる、趣味の合う友達」のように思えて、この作家のことは信用していい、と思えてしまうのだ

『方丈記』/鴨長明

挫折と諦めの末に5.5畳の組み立て式ハウスにこもり、「ただ静かに暮らすことだけを考える」と言い切った男による随筆。800年前の話だが、長明の悩みは現代人のそれとまるで変わらず、とても他人事には思えない

『ボブ・マーリー:ONE LOVE』

ファミリー公認の「正史」として作られた本作をどう見るか。主演キングズリー・ベン=アディルの憑依ぶりと、公認された物語にしか持てない強みについて考えた

『人形の家』/ヘンリック・イプセン

「役割を演じる人形」から「自ら思考する個人」へ――なぜノーラは静かに確信して家を出ていくのか。彼女の変容を軸に、イプセンが描いた自立の意味を読み解く