- 作者: ジョシュア・フィールズ・ミルバーン,ライアン・ニコデマス,吉田俊太郎
- 出版社/メーカー: フィルムアート社
- 発売日: 2014/03/25
- メディア: 単行本
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冒頭で、彼らはミニマリズムをこのように定義してみせる。
ミニマリズムとは、幸せと満足感と自由を見つけ出す目的で、人生において本当に大切なものだけにフォーカスするために、不必要な過剰物を取り除くためのツールである。
『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』でも書かれていたけれど、ミニマリズムにおいては、どのように自分の幸福を定義するか、というところがいちばんのポイントであるようだ。つまり、単にモノを少なくするとか、断舎離するなどといったことはミニマリズムの本質ではない。それよりもまず重要なのは、自分の幸福に焦点を合わせ、その実現のためにはいったい何が必要であるかを自分自身でかんがえ、見極める、ということなのだ。そして、その思考、判断のなかで、ほとんどのモノは「他者に見せるため」に存在していることが腹落ちしてくるにつれ、その人の持ち物や生活はミニマルなものになっていく、というわけだ。
ミニマルであることの良さ、美しさというのは、端的に言えば、必要なモノだけがあり、余分なモノがないことだと言えるだろう。とはいえ、自分にとってあるモノが必要であるとはそもそもどういうことなのか、自分はどんなモノを本当に必要だと感じるのか、ということについては、かなりしっかりと内省してかんがえてみたり、あるいはじっさいに体験したりしてみなくてはわからないものだ。本書には、そんなミニマル・ライフ検討のためのヒントが簡潔にまとめられている。