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本、映画、音楽の感想/レビューなど。

本-文学-日本文学

『熊の場所』/舞城王太郎

舞城王太郎の小説というと、まずはその言葉づかいやキャラクター、ストーリー展開の強烈さ、ひたすらに饒舌な文体のすばらしいドライブ感、といった要素があげられるだろう。いっけんむちゃくちゃで作品世界はわけのわからない混沌になっているっぽいのだけ…

『走ることについて語るときに僕の語ること』/村上春樹

最近あたらしく出た、村上春樹がマラソンについて書いたエッセイにこんな文章があった。サロマ湖100キロウルトラマラソンで村上が走っていたときの話。しかし100キロってすごいね! >> こうして我慢に我慢を重ねてなんとか走り続けているうちに、75キロのあ…

『オートフィクション』/金原ひとみ

オートフィクション作者:金原 ひとみ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/07/05メディア: 単行本金原ひとみ『オートフィクション』を読んだ。『アッシュベイビー』ほどの勢いは感じられなかったけど、なかなかたのしい小説だった。今作も、非常にグルーヴ感…

『アッシュベイビー』/金原ひとみ

金原ひとみ『アッシュベイビー』を読んだ。芥川賞をとったときに、『蛇にピアス』を読んで、なんだよ綿矢りさに比べたらありきたりでおもしろくないなあ、とか実に勝手なことをおもっていたのだが、この作品はけっこうすきだった。この小説における金原ひと…