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『once ダブリンの街角で』

吉祥寺バウスシアターにて。ちょーいい映画だった!こういうのだいすき!!音楽ものの映画がすきな人は、ぜひ見たらいいんじゃないかとおもう。ダブリンの街角で、ストリートミュージシャンの男と、移民の女が出会う。何の接点もなかった2人だが、音楽を通じて徐々にこころを通いあわせていく…!っていう、まあごくシンプルかつありきたりな物語なんだけど、その描き方がすばらしくて。ほんとセンスいいなー、とおもった。

音楽ものの映画なわけで、2人のこころの触れあいのようすが、主に演奏シーンで表現されている。2人が初めてギターとピアノで一緒に演奏して歌うところなんか、かなりいい雰囲気で、見ているうちに自分のなかの楽器弾きたい欲がどんどん上昇していくようだった。やっぱり音楽ってたのしいし、人と呼吸を合わせて曲を進めていく感じとか、他では味わえないおもしろさだもんなー、とか改めておもったり。そういや、もうずいぶん長いあいだ、人と一緒に演奏したりしてないや…。

会話の場面も、演奏シーンに負けないくらいいい。全部で90分くらいの短い作品で、せりふも大して多くはないのに、登場人物の感情の機微がちゃんと伝わってくるし、でもやりすぎてはいなくて、程よい距離感も保たれている。

主演の俳優はグレン・ハンサードって人なんだけど、以前に『ザ・コミットメンツ』にも出ていたみたい。あれも、音楽もののいい映画だった!