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菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール結成20周年記念巡回公演「香水」@東京芸術劇場プレイハウス

池袋は東京芸術劇場のプレイハウスにて、ひさびさ*1のぺぺ・トルメント・アスカラールのライブ。全編とおして大変素晴らしく、うっとりしてしまうクオリティの演奏だった。いや、正直に言うと、最初の3曲くらいまでは音量のバランスがいまいちかな、などと細かいことをいろいろ考えていた気がするのだけれど、気合いの入ったソロやびしっと決まったユニゾン、くらくらするようなポリリズムに怒濤のパーカッション、ベスト盤的と言ってもよさそうな盛り上がりまくる曲の連続を前に、いつしか分析的な気持ちは消え失せてしまっていたのだった。そうして、ただただ美しい音の奔流とグルーヴとに脳内を揉みほぐされていく感覚を堪能しているうちに、2時間あまりが経過していた…という感じだった。

とくに印象的だったのは、弦四の美しさが際立っていた"嵐が丘"、"キリング・タイム"、"ルペ・ベレスの葬儀"あたり。アンコールの"大空位時代"の天上的なムードも最高に格好良くて、岸辺露伴のサントラ、チェックしなくては!と思わされた。

それにしても、もう結成20周年とは…。会場に入ったとき、ぺぺのライブって客席の年齢層こんな高かったっけ?と思ったりしたけれど、それはそうだという話である。あの頃大学生だった自分だって、もはや40手前のおっさんなのだ。

セットリストは以下のとおり。

闘争のエチカ
京マチ子の夜
カラヴァッジョ
嵐が丘
小鳥たちのためにⅡ
色悪
キリング・タイム
ルペ・ベレスの葬儀
<アンコール>
大空位時代のためのレチタティーヴォ
大空位時代

*1:UpNoteに保存してある過去の日記を検索してみたところ、一番最近ぺぺを見たのは2018年のTabooレーベル5周年記念ライブ@新木場スタジオコーストということだったのだが、自分が書いたはずの日記の文章を読んでも、まるでライブの内容が思い出せず、少しく悲しい気持ちになった。
もっとも、日記を確認することがなければ、ライブに行ったという事実を想起することもなかっただろうし、日記に残しておかなければ、その事実すら完全に忘却してしまっていたに違いない。(というか、日記は毎日正確につけているわけでもないので、書き残していないがためにとっくに忘却済みのライブだって既にたくさんあるはずだ。だからもしかすると、前回ぺぺを見たのも2018年ではなかったのかもしれない。)
記録したり思い出したりすることにどれほどの意味があるものか、怪しいものだとはいえ、何かしらの記録を残しておかないと本当に何でも忘れてしまうーーそれも、なかなかのスピードでーーというのは間違いないところだろう。だからこうして、とりあえずでもいいのでエントリに残しておくことが必要なのだ(…と自分に言い聞かせながらキーボードを叩いている)。