6/16、東京オペラシティにて。このエントリを書こうとして、ちょうど去年もまったく同じ頃にコンサートに行っていたのに気づいた。去年来日したのはハイドン組で、今年はシューベルト組。組ごとにキャラクターの違いがどのくらいあるものなのかよくわかっていないのだけれど、当然カペルマイスターも違えば少年たちも違うわけで、前回とは一味違う公演になっていた。
今回は、ウィーン少年合唱団と巡る四季、的なコンセプトということで、各季節をモチーフにした曲たちを取り揃え、秋冬春夏と順に進んでいく構成になっていた。正直言ってよく知らない曲もまあまああったものの、どんな曲であっても天使の歌声のクオリティが素晴らしすぎるということに変わりはない。一年に一度、この美しすぎる歌声を耳から注入して、魂の浄化を図るのは良いことだ…!と今年も思ったのだった。
とくに好きだったのはドビュッシーの《春の挨拶》。あと、アンコールのマシュ・ケ・ナダもとてもよかった。(観客席にいた小さい男の子が曲に合わせて踊りまくっていたのもよかった。)
ちなみに、今回はチケットを取ったタイミングが遅かったこともあって、ケチってB席――3階の右列端、ちょうど舞台の真横あたりという位置――を選択してしまったのだけれど、これは正直言って失敗だった。舞台がろくに見えないのは別にいいとしても、なんというか、音がぐしゃっと塊になって届いてくるような感じで、各声部を細かく聞き取るなんてことは到底無理、という席なのだった。(去年は早々とS席を取っていたことで、それはもう極上の体験ができたので、やはりここは本当に惜しまない方がいいポイント…!と反省したのだった。)
曲目は以下のとおり。
<第1部> 【秋】 イェイロ:《秋》 ヴェント:《森の梢は葉を落とし》 メンデルスゾーン:《秋の歌》 シューベルト(ブラームス編曲):エレンの歌第2番 フォーレ:「レクイエム」より《アニュス・デイ》 【冬】 メンデルスゾーン:《主をほめたたえよ》 レオントヴィッチ:《キャロル・オブ・ザ・ベル》 フランスのクリスマスキャロル:《新しいノエル》 アルネセン:《ゆりかごの賛歌》 ピアポント:《ジングル・ベル》 スピリチュアル:《世界に告げよ》 <第2部> 【春】 ペルゴレージ:「スターバト・マーテル」より第1曲 ドビュッシー:《春の挨拶》 オーストリア民謡:《メル渓谷にて》 岡野貞一:《ふるさと》 ホルスト:「2つの東洋の絵画」より《春》 【夏】 ホルスト:「2つの東洋の絵画」より《夏》 日本民謡(小倉朗編曲):《ほたるこい》 ガーシュイン:オペラ「ポーギーとベス」より《サマータイム》 米津玄師:《パプリカ》 ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル《休暇旅行で》 シュトラウスⅡ:ワルツ《美しく青きドナウ》 <アンコール> ヨハン・シュトラウスⅠ:ラデツキー行進曲 ジョルジ・ベン:マシュ・ケ・ナダ アフリカ民謡:ショショローザ