もう先週金曜のことだけど、ペペ・トルメント・アスカラールのコンサートに行ってきた!
ペペ・トルメント・アスカラールは、ピアノ、サックス、バンドネオン、ハープ、弦四、ウッドベース、パーカッション×2という11人編成の、「現代音楽とラテンラウンジを繋ぐストレンジ・オーケストラ」。そして、そのコンサートの特徴は、なんといっても、ばっちりドレスアップして来ている人の多いこと!菊地氏が、「コンサートには、ぜひドレスアップしてお越しください」なんて、毎回毎回言ってるだけのことはある。ドレスはもちろん、着物の女性もちらほらいたり、客の方からして、全体的にかなりの気合が感じられるっていうのは、いつ見てもたのしい。スノッブな感じそのものは、自分はあんまりすきではないんだけど、こういうのはありだ。今日はドレスアップしてコンサートに行くんだ!ってうきうきしてた人がこんなにたくさんいたのなー、って実感するだけでも、ちょっとわくわくしてしまう。
あと、今回は、幕間にロビーにて演奏にふさわしいシャンパンとワインを提供、なんてこともしていて、いちいちイベントとしておもしろすぎ、っておもった。じっさいのロビーは正直混みすぎていて、セール会場みたいな状態に陥っていたけど、気合の入った格好をした人々がぎゅう詰めになって並んでいるのも、なんだか妙な具合で、非日常感を溢れさせているようだった。
演奏自体も、熱に浮かされてくらくらっとくるみたいな、実にすばらしいもので、俺は大満足だった。菊地氏は風邪をひいていたらしく、鼻をぐずぐずいわせたりもしていたのだけど、6月の九段会館より断然いい音を出していたような気がした。まあ、ホールの音響って要素は結構大きいのかもしれない。バイオリンなんかも、ずいぶんバリバリ弾いてるように聴こえたし。舞台の照明はとてもきれいなんだけど、途中で目を瞑って聴いたりもした。そうすると、ちょっとうとうとしかけたりもするのだけど、そんな感じも心地よくて。セットリストは、だいたい『野生の思考』を中心にして、『南米のエリザベス・テイラー』からも数曲、というところ。"プラザ・レアル"と"ルペ・ベレスの葬儀"は、特にすごく響いた。アンコールの最後は、"You Don't Know What Love Is"。
会場で先行発売していた、菊地成孔ダブ・セクステット『The Revolution Will Not Be Computerized』を買って、一蘭でラーメンを食べて帰った。ペペの音楽とはぜんぜん合ってないけど、俺は一蘭のラーメンがとてもすき。渋谷に行くと、ついつい寄ってしまう。
- アーティスト:菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール
- 出版社/メーカー: ヴィレッジレコーズ
- 発売日: 2015/10/21
- メディア: CD