作品概要・所感
クリエイティブ系の自己啓発書。菅付の主張はシンプルで、「質の高いアウトプットを行うためには、質の高いインプットを大量に継続する(=ルーティン化する)必要がある」と言っているだけである。そして、その証拠として、「天才」の誰々は…と、有名なエピソードが列挙されていく形式になっている。
本、映画、音楽、アート、食、について取り上げられているのだが、どのジャンルについても清々しいくらいに新規性の感じられない内容しか書かれておらず、全体的に退屈だった。各ジャンルについて、おすすめコンテンツのリスト(ベスト100)が掲載されているものの、いずれもベタな古典ばかりというか、「どこかで見たようなリスト」としか言いようがなく、正直、こんなのをドヤ顔で出されてもな…とおもってしまった。著者なりの審美眼や独自性といったものがほとんど感じられなかったのだ。
でも、自分は習慣化できてんのか?って話
とはいえ、菅付の主張している内容――「大量・高精度・高負荷なインプットを行い続ける習慣こそが、アウトプットの土台になる」、「ザッピング的なインプットなどはまったくの無意味である」、「世の中にありふれた「いいもの」ではなく、「すごいもの」を見極めて、「すごいもの」をこそインプットせよ」、「アウトプットの質は、ネタのストック量とその掛け合わせの試行回数によって決まってくるのだから、ストック量がなければ話にならない」――それ自体には、いずれもまったく異存はなかったのだった。というか、菅付の言っていることはド正論だろう。
そういう意味では、本書は、ついついインプットをサボりがちな自分に活を入れてくれるような一冊でもあった、と言ってもいいのかもしれない。実際、彼が言うところの「ハードなインプット」など、まるでできていないのがいまの自分なのだ――まさにそれこそが本来やりたいことであるはずなのに。(だからこそ、本書のような内容の薄い本を読んでしまっている…!)
