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Helmet@渋谷CLUB QUATTRO

9/13、クラブクアトロにてヘルメットのライブ。彼らが15年振りに来日する、って情報を知ったのはたしかライブの1週間ほど前だったから、俺はずいぶんあわててチケットを買ったのだったけれど、番号はまだ200番台前半。うわ、さすがにクアトロでやるにしてもすかすかなんじゃない…?なんて、ちょっと心配しながら開場入りしたものの、彼らはそんな心配を吹き飛ばすような勢いに満ちた、最高のパフォーマンスを見せてくれたのだった。満員とは言えないながらも、15年振りの来日ってこともあって観客はがんがんに盛り上がり、ペイジ・ハミルトンは終始機嫌よさそうに前方のファンたちと何度もハイタッチし、どこかアットホーム――って言葉はこのバンドにはぜんぜん似合わないけれど――な雰囲気すら感じさせる、たのしいライブだった。

2回もアンコールをやってくれたので、演奏時間は合計で90分オーバー。どすどす響くバスドラの重心の低いビートに、かんかん鳴る硬質なスネア、ごりごりとうねる凶暴なギターの音とをひたすら浴び続けて、俺もとっても満足させられてしまったのだった。正直、ヘルメットなんてちゃんと聴いたのは高校生の頃以来だったけど、あの頃の気分――深夜にヘッドホンで爆音で『Meantime』聴きながら自室で数学の問題に向かっていた(←解いてはいない)ときの気分――をおもい出したりしてしまった。

メンバーは90年代の全盛期からはもうだいぶ変わってしまっているけれど、ヘルメットっぽい音、って意味ではまったく問題なし。ヘヴィでノイジーでリズムも凝っているけれど、必ずどこか冷めて張りつめたような部分がある、そんなヘルメットらしさはこのライブでもじゅうぶんに感じられた。いや、つくづく渋くてかっこいいバンドだよヘルメット。

セットリストは、新譜『Seeing Eye Dog』が中心だったけれど、『Meantime』『Aftertaste』からもかなりの曲数が選ばれていた。個人的なハイライトは、本編ラストで演奏された、『Betty』(←俺はこのアルバムがいちばん好き!)からの2曲、"Wilma's Rainbow"、"Milquetoast"だったかな。あー、でもやっぱり、"Just Another Victim"からの"In The Meantime"って流れも最高に盛り上がったよなー。

セットリストは以下の通り。

Role Model
So Long
Exactly What You Wanted
Welcome to Algiers
See You Dead
Ironhead
White City
Unsung
Give It
In Person
She's Lost
Wilma's Rainbow
Milquetoast

(アンコール1)
Birth Defect
Tic
Just Another Victim
In The Meantime

(アンコール2)
Renovation
It's Easy to Get Bored
I Know
Blacktop
Crisis King

Seeing Eye Dog

Seeing Eye Dog