- 出版社/メーカー: 東北新社
- 発売日: 2007/07/19
- メディア: DVD
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物語的には、マリー・アントワネットがフランスに嫁いでから処刑されるまで、っていう定番のストーリーをなぞっているだけなのだけど、作中で延々と描かれているのは彼女の感じるえも言われぬさびしさや倦怠感ばかり。えっと、そういやこれってフランスの話なんだよね?とかおもっちゃうくらい、いわゆる歴史もの、大河ドラマ的なな匂いがしない。ここまで派手な舞台を使ってここまで地味な内面を描こうって大胆さは、さすがソフィア!って感じだ。
80年代UKロックがめいっぱい使われたサウンドトラックはわくわくするし(The Cure"Plainsong"→New Order"Ceremony"って流れは熱かった!)、きらびやかなのだけど過剰にゴージャスにはならない、パステルカラーの画面も見ているだけでたのしい。マリー・アントワネットを演じるキルスティン・ダンストは、他のソフィア映画の主人公たち同様、キュートで儚げで素直でちょい天然で退屈していて素晴らしい。しっかりと狙いと方向性を持った、とてもいい映画だった。