最近は就活のいろいろで疲れてしまっていて、なんだかあんまり本も読めず映画も見れずな感じなので、今日もかてきょについて書こうかとおもう。俺が教えてる小6男子(以下、H)の話。
あ、そうそう、その前に。自分の過去の記事を読み返してみたんだけど、なんていうか、こいつのことを、妙に“かわいげのある”感じに書いていることに今さら気がついた。べつに嘘を書いているわけじゃないんだけど、やっぱり、ほんとはそんなかわいい感じばっかりじゃないんだけどなー、とはおもう。正直、H本人は、俺の今までの文章から読み取れるより、20倍くらいしょうもないやつのはずだ。もっとばかだし、その辺のものとか何でも、鉛筆だろうが教科書だろうがすぐ投げるとこなんか、ほんとアニマルっていうか、幼稚園児並みっていうか。ランドセルから何かものを出そうとするときに、いちいちランドセルごと逆さまにひっくり返して中身を床とかに全部ぶちまけちゃうやつ、ってクラスにひとりくらいいるでしょう?Hはそういうタイプだ。
<書かないために書く>という話を以前に書いたけれど、ちょっとそういうところもあるのかもしれない。なにを書くか選別していくなかで記憶は再構成されていくわけだけど、そこでは正確さは多少なりとも犠牲になっている、っていうか。俺はこの子の他にもうひとりかてきょを担当してるのだけど(小5♂・こいつもかなりどうしようもないやつ!)、かんがえてみれば、そっちの子については日記に一言も書いたことがない。ただの悪口だか愚痴だかになっちゃいそうで、気が引けてしまっているのかもしれない。
まあいいや。とりあえず、今日も転校生アニエス(仮名)の話をしていたので、それを記録しておくことにする。
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Hとアニエスは違うクラスだ。
「きのうさー、オレが理科の実験の忘れもの取りに教室にもどろうとしたときなんだけど、3組の窓際のここんとこ(机に教室を俯瞰した図を描く)に、ロッカーっていうか、上に植物とか置いてある棚みたくなってるとこがあるんだけど、そこに座ってさー、なんかこうやって足組んで外見てたんだー」
「え、あー、アニエスねアニエス。アニエスがそこに座ってて。で、3組は体育だったから、教室に誰もいないじゃん。だから、なんか体育やりたそうな感じで外とか見てんのかなー、っておもったんだけど」
アニエスは日本語があまりわからないから?体育に参加していない?らしい。Hの話は要領を得ないので、本当のところはよくわからない。
「意外と冷静で、なんか鼻でわらってるみたいな感じなの。なんか、無邪気に遊ぶ6年3組を鼻でわらうみたいな」
「で、そんとき窓開いてたからさ、風がすーっと通って、それでアニエスの髪の毛がふわってゆれて」
「なんかそれがもうさー、ちょーかっこよかったんだよ!」
「でさー、なんかたまたま?3組のクラスのうるさい系のやつが教室に戻ってきて。そいつがアニエスを見つけて「あ」とか言ったから、そっちの方を一瞬だけ横目でちらって見て」
「あぁ?みたいな、なんか雑音が聞こえた、みたいな感じで。で、また窓の外をちょっとばかにしたみたいな顔して見てんの」
「あれはまじびびったわー。ちょーかっけーんだって!まじどんだけー!」
「オレもアニエスみたいになりてーよ!!ちょークール!やっぱ、まずは顔黒くしないとダメかなー」