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本、映画、音楽の感想など。

思想・哲学

『方法序説』/ルネ・デカルト(その3)

さて、先にデカルトが定めた4つの原則のうちのひとつには、「わたしが明証的に真だと認めるのでなければ、どんなことも真として受け入れないこと」というものがあった。けれど、はっきり真であるとわからない限り何ものも受け入れられないとなると、とうてい…

『方法序説』/ルネ・デカルト(その2)

もちろん、いったいなにが真実であるのか、真実と誤りとを見きわめるためにはどうすればいいのか、ということについては、古くからさまざまな哲学者たちによって議論が交わされてきていた。ただ、彼らの掲げる見解はなにしろ多様であるので、仮にそのうちの…

『方法序説』/ルネ・デカルト(その1)

ひさびさに、『方法序説』を読み返している。たぶん、大学の授業で読んだとき以来だ。じつをいうと、このごろは小説を読むのがなんだかまどろっこしくて仕方ない――あーもう、こんなの読んで何になるっていうんだ?とかって、すぐささくれた気分になってしま…

『ポストモダンの共産主義――はじめは悲劇として、二度めは笑劇として』/スラヴォイ・ジジェク

昨年出た、ジジェクによる現代政治論。短く、比較的さらりと読めてしまう一冊だけど、そこはジジェク。歯切れよく好戦的な、いつものジジェク節が炸裂している。21世紀になって起きた、グローバル資本主義における2大ショック――9.11と金融恐慌――を経た、グロ…

『ピエール・リヴィエール 殺人・狂気・エクリチュール』/ミシェル・フーコー

19世紀フランスの農園で、母・妹・弟を殺害した青年、ピエール・リヴィエールを巡る訴訟関連資料と、それらについての論考がまとめられた一冊。当時の資料から、狂気・司法・精神医学を巡る権力の作用を確認するべく、フーコーらは縦横に錯綜するさまざまな…

『ラディカル・オーラル・ヒストリー オーストラリア先住民アボリジニの歴史実践』/保苅実

これは大学の授業で紹介されて読んだのだけれど、ものすごくいい本だった!かなり興奮しながら読みました。オーラル・ヒストリーっていう歴史学の方法や記憶、語りの問題について書いてあるのだが、著者の保苅実さんの冷静さと情熱とをあわせもったオプティ…