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本、映画、音楽の感想など。

古川日出男

『ルート350』/古川日出男

本がそれなりに好きな人なら誰しも、おいおいここに書いてあるのってまさに自分のことじゃん!とか、自分のなかにあるもやもやした気持ちのことをなんてうまく言葉にしてるんだろうこの文章は!なんて感じたことがあるんじゃないだろうかとおもう。そんな感…

『LOVE』/古川日出男

三島由紀夫賞受賞作。現代の東京を舞台とした、短編っぽい雰囲気を持った4つの物語と4つの間奏からなる小説だ。時間のあるポイントに的をしぼり、そこでの人々の刹那的な邂逅を描いた群像劇。手法的には、作中の人物が2人称の語り手として登場することだった…

『ボディ・アンド・ソウル』/古川日出男(その2)

『ボディ・アンド・ソウル』の語り手は、作家本人をおもわせるフルカワヒデオ、であるので、かなりストレートに気持ちや意見を吐露しているように感じられる文章が多い。古川日出男の他の作品でもよく語られていることだとはおもうのだけど、彼の小説に関す…

『ボディ・アンド・ソウル』/古川日出男

小説家であるフルカワヒデオ自身を語り手として、日常のいろいろ――食べ、飲み、散歩し、妄想し、語り、書き、読み――がどんどん描かれていく小説。その語りはひたすらに饒舌で、とにかくエネルギッシュだ。書かれている内容はいっけん日記風でありながらも、…

『聖家族』/古川日出男

これはすごかった!おもしろいとかおもしろくないとか言うよりも、まず、すげえ!って言いたくなる小説。だいいち、分厚すぎるし(二段組みのくせに700ページオーバー!)、細かい特徴、気になる要素を挙げていったらキリがないけど、読んでいくうちに、最早…

『ベルカ、吠えないのか?』/古川日出男

古川日出男の小説の、ケレン味に満ちたキメキメな文章、大仰な感じが俺はどうも得意じゃない。いやー、そんな盛り上がられても…、とかおもっちゃったりして、テンションがうまくついていけないのだ。ただ、これは犬たちを描いた作品だ。犬ってやっぱワイルド…

『サマーバケーションEP』/古川日出男

ひたすら歩く、夏の一日(とちょっと)を描いた小説。人の顔を見分けることができず、その匂いや体温によって識別する“僕”は、井の頭公園で神田川の源流を発見する。“僕”は、偶然に導かれるまま、多くの人々との出会いや別れを繰り返し、あるときは少人数で…

『ゴッドスター』/古川日出男

おもしろかった!この小説では、主人公の女性の視点から、すべての事象が語られている。そのことばの連なりにはここちよいグルーヴ感があって、読んでいて、ごく単純にたのしい。ことばのリズム自体は、するするっと読めていってしまうような感じなのだけど…