物語の語り手は、女子大生の「わたし」で、探偵役は噺家の春桜亭円紫師匠。物語は、「わたし」の日常生活のなかで起こったちょっとした事件を円紫師匠が解き明かしていく、って形式だ。事件といっても、基調にあるのはあくまでもふつうな19歳の「わたし」の…
北村薫のデビュー作。たしか高校生の頃に一度手にとったことがあって、そのときはこの女子大生の一人称文体が"作り過ぎ、狙い過ぎ"なようにおもえてしまった――こんな"文学少女"然とした子、どこにいるんだよ!?って――のだけれど、今回はわりと素直な気持ち…
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