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本、映画、音楽の感想など。

エッセイ・随筆

『LIFE PACKING 未来を生きるためのモノと知恵』/高城剛

本書は、ぶっとんだライフスタイルでおなじみの高城剛が、海外をあちこち飛び回る放浪生活を営んでいく上で、これだけはどうしても外せない!と選びに選び抜いたグッズの、コメントつきカタログといった趣の一冊だ。高城の生き方は大抵の人にとってきわめて…

『わがタイプライターの物語』/ポール・オースター

オースターは、ごく若い頃に友人から安く手に入れたタイプライターをいまだに使い続けている。聞く限りでは、コンピュータというやつはどうも信用ならないもののようだし(間違ったキーを押すと、原稿がいきなり消えてしまったりするっていうじゃないか!)…

『学び続ける力』/池上彰

池上の"ふつうさ"から感じられるのは、彼の凡庸さというより、むしろ、彼の非凡さだ。本書では、「XXの発言を聴いて、私は~と思いました」という形式の文章がずいぶん目につくのだけど、池上は、東工大の学生たちの反応、テレビ・ラジオのニュースやバラエ…

『とるにたらないものもの』/江國香織

江國香織のエッセイ集。タイトル通り、身のまわりの「とるにたらないものもの」――ふつうに存在しているもの、無駄なもの、べつに気にしなくても何の支障もないもの――に宿る詩情への偏愛が語られている。どれも2,3ページ程度の短い文章だけれど、彼女独特の視…

『国のない男』/カート・ヴォネガット

本作は、ヴォネガットの遺作となったエッセイ集。2005年、彼が82歳のときの作品だ。内容も文章も、いつものヴォネガット節――文明や環境破壊への批判、アメリカの現状への率直な怒り、皮肉っぽさと裏表にある愛情のこもったまなざし、決して下を向くことのな…

『それでも、読書をやめない理由』/デヴィッド・L・ユーリン

結局、こういう、人を駆り立てるものとか、人が何かを為そうとする理由とかって、その本人にしかよくわからないものなんだろうなー、という気はする。そしてそれはきっと、本人がわかっていれば、本人が確信することさえできれば、それでもう十分なものなん…

『猫の散歩道』/保坂和志

ここ数日は、まさに初秋って感じの、暑くもなく寒くもなく、空気は澄んでいて風はゆるやかで太陽の光は穏やかで…っていうような最高の天気が続いている。こんなにいい天気だと、なんていうかその天気のよさを感じているだけで、ちょっと幸せな気分、満ち足り…

『読書からはじまる』/長田弘

詩人、長田弘のエッセイ。“本”とは、“読書”とは、人間にとっていったいどんな存在であるのか、もう一度かんがえ直してみよう、という感じの一冊。いわゆるその辺の読書論みたいなのと少し違っているのは、本という文化についてちょっとひとこと言いたいのだ…

『ノア・ノア タヒチ紀行』/ポール・ゴーガン

ヨーロッパを逃れ、はるばるタヒチまでやってきては観光したり絵を描いたり、ぐでぐでしたりしているゴーギャンの自伝というか滞在記というか、メモ書きみたいな感じの一冊。ゴーギャンがタヒチで描いた絵の版画バージョンが収録されてもいる。まあ正直、読…

『白鍵と黒鍵の間に ―ピアニスト・エレジー銀座編―』/南博

ジャズピアニスト、南博のエッセイ。これはおもしろかったー!書かれているのは、主に80年代の彼の活動だ。音校時代にジャズと出会った南は、小岩のキャバレー、東京音大、新宿ピットイン、そして銀座のナイトクラブへと舞台を移しつつ、とにかくピアノを弾…

『「三十歳までなんか生きるな」と思っていた』/保坂和志

「三十歳までなんか生きるな」と思っていた作者:保坂 和志出版社/メーカー: 草思社発売日: 2007/10/30メディア: 単行本(ソフトカバー)この本のなかに、 死者を丁寧に葬り、きちんと喪に服すというのは、人間が人間として存在するための条件なのだ。人間は…

『走ることについて語るときに僕の語ること』/村上春樹

最近あたらしく出た、村上春樹がマラソンについて書いたエッセイにこんな文章があった。サロマ湖100キロウルトラマラソンで村上が走っていたときの話。しかし100キロってすごいね! >> こうして我慢に我慢を重ねてなんとか走り続けているうちに、75キロのあ…