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本、映画、音楽の感想/レビューなど。

2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『猫の散歩道』/保坂和志

ここ数日は、まさに初秋って感じの、暑くもなく寒くもなく、空気は澄んでいて風はゆるやかで太陽の光は穏やかで…っていうような最高の天気が続いている。こんなにいい天気だと、なんていうかその天気のよさを感じているだけで、ちょっと幸せな気分、満ち足り…

Helmet@渋谷CLUB QUATTRO

9/13、クラブクアトロにてヘルメットのライブ。彼らが15年振りに来日する、って情報を知ったのはたしかライブの1週間ほど前だったから、俺はずいぶんあわててチケットを買ったのだったけれど、番号はまだ200番台前半。うわ、さすがにクアトロでやるにしても…

『甲賀忍法帖』/山田風太郎

山田風太郎ってはじめて読んだのだけど、これって忍者版のジョジョだったんだなー、とおもった。たとえば、こんなところがとてもよく似ている。 >> ・いろいろな人知を超えた能力(忍法)を持った忍者たちが、ふたつの陣営に分かれて争う。 ・登場人物は大勢…

『インスタント沼』

DVDで。ごちゃごちゃっとした画面のなかに笑える小ネタがめいっぱい詰まっているのが三木聡作品の特徴だとおもうけれど、今作もまさにそういう映画だった。ひとつひとつのおもしろさはともかくとして、観客としては120分ノンストップで繰り出し続けられる小…

『わたしを離さないで』

早稲田松竹にて。原作のイメージ、空気感といったものを忠実に再現した、いい映画だったとおもう。奇妙な静けさのなかで、しこりのようにただそこに在り続ける、絶望と諦念ってやつが、見事に描き出されている。物語後半はもう泣けて泣けて。これは『愛する…

『愛する人』

早稲田松竹にて。原題の"Mother And Child"の通り、母親とその子供(娘)の物語だ。物語の中心にあるのは、愛する人と別れること、そして、一度は別れてしまった愛する人のことを、なお求めずにはいられないこと、この2点だと言えるだろう。"愛する人"は母親…

『マッチポイント』

DVDで。自分のなかでひさびさにウッディ・アレンブームがきているので、見ていなかった最近の作品もチェックしてみることにした。主人公の青年(ジョナサン・リース=マイヤーズ)は、金持ちの令嬢といい仲になり、いわゆる人生の成功をその手に掴みかけるの…

『僕のニューヨークライフ』

DVDで。とことんウッディ・アレンらしい、とう感じの作品だった。饒舌でちょっとエキセントリックな登場人物たち、深刻な状況になっても決してシリアスにはなり過ぎない物語のムード、軽やかなユーモア、暖色系の画面。作品全体からにじみ出る、オトナの余裕…