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本、映画、音楽の感想/レビューなど。

2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

火を失うとはこういうこと

きょうは8月から大阪行きが決定した人たちのためのいってらっしゃい会、ってことで、月曜だというのにずいぶんと飲んでしまった。同期のみんなと話していて、やっぱりここに長くいるわけにはいかない、がんばって脱出しようぜ、と決意を新たにしたのだったけ…

『レスラー』

新宿テアトルタイムズスクエアにて。すっごくいい映画!ドキュメンタリーっぽい映像で映し出されるひとりのレスラーの生きざまやその感情があまりにリアルで、本当に胸が詰まった。これはみんな泣いちゃうよなー。プロレスラーであること、ってちょっと特殊…

『ザ・ロード』/コーマック・マッカーシー

何らかの理由によって破壊しつくされ、荒廃しきった近未来の世界を舞台に、父と少年、2人のあてのない旅のようすが描かれる。マッカーシーの小説ってわりと宗教的っていうか、神とか運命のような人知を超えたところにある力について触れられていることが多い…

『流れよわが涙、と警官は言った』/フィリップ・K・ディック

タイトルのかっこよさに負けず劣らず、内容もじつに素晴らしいディックの74年作。ある朝、TVスターの男(ジェイスン・タヴァナー)が目を覚ますと無名の一般人になっていた、っていういかにもSF的な世界の話であり、その男を追う警察本部長(フェリックス・…

『パリ、テキサス』

DVDで。高校生のころにはじめて見て以来、自分のなかで最高の映画のひとつであり続けてる作品で、もう何度も何度も見ているわけだけど、ひさびさに見てもやっぱり素晴らしかった!とにかく全編通して隙がない、って言っていいくらいに映像が美しく、とても静…

『移動祝祭日』/アーネスト・ヘミングウェイ

パリで過ごした若かりし日々のことを回想しつつ綴った、ヘミングウェイの遺作エッセイ。奥さんとつつましいながらも幸福な暮らしを送っているようすや、パリの街の描写がもうひたすらに輝きまくっていて、とにかく眩しいとしか言いようがない一作だ。

『1Q84 BOOK1・BOOK2』/村上春樹

読み終わってからもうほとんどひと月が経つのだけど、どうにもうまく感想がまとまらなくて、日記に書くことができないでいた。でもそろそろ何か書き残しておかないと忘れてしまうかもなので、とにかくがんばって何かしら書いてみることにする。あるいはこの…

『君は永遠にそいつらより若い』/津村記久子

芥川賞作家、津村記久子のデビュー作。序盤は卒業をひかえた大学4年生の冴えない女子、ホリガイのゆるい日常が冷めた言葉でつづられていく感じなのだけど、中盤以降はリストカット、虐待、自殺などなどヘビーな問題が次々に浮かび上がってくるようになる。俺…

『多読術』/松岡正剛

会社に入ってからというもの、なかなか本が読めなくていらいらしていた。忙しくて時間がぜんぜんない、っていうわけじゃないのだけど(時間はつくればいい)、気持ちがどうにも読書のほうに向いていかないような感じで。でもやっぱり、長いあいだちゃんと本…

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』

吉祥寺バウスシアターにて。いやー、前評判をなんとなく聞いてはいたけど、たしかにこいつはすごかった!前作『序』はTV版のていねいなリメイク、リマスターって感じだったけど、今回はもはやリメイクっていうかなんていうか、もうもうかなり感触の違う、斬…

豊田道倫@新宿シアターpoo

土曜日。狭くてレトロな新宿シアターpooにて、豊田道倫のライブ。俺はここの狭さ、暗さが結構すきだ。大きなハコよりも、音楽聴きに来たんだなー、って気分が高まるような気がする。この間のレコ発は行き逃してしまったので、今回聴きに行けてよかった。ギタ…